「銘板」と言うと小型の平らな板に、仕様など銘柄を明記したもので、その板のことを指します。
英語ではネームタグと呼ばれることが一般的になっています。産業用機器・各種装置・工業用計器などの製品に製造者(メーカー名)・型式・製造年月日・用途などを表すときにも使用され、必要な事項を容易に消えない方法で表示した耐候性があるものが多いです。
銘板の材質はアルミ・ステンレス・銅・アルマイトなどの金属製、ポリエステル・アクリル・塩ビなど合成樹脂プラスチック製や木材製があります。銘板に表示されている内容は容易に消えてはなりませんので、彫刻・エッチング・焼付・印刷・レーザー・刻印などで耐候性を確保します。金属製のものはエッチングや印刷などで表示内容を定着、表示内容が消えないように加工します。エッチングはステンレスやアルミニウムに感光剤を塗布、写真製版技術を使い耐食性被膜を生成、金属を溶解する薬剤で表面を局所的にエッチング、へこんだ部分にメラミン樹脂塗料を流し込んで表示内容の形成を行ないます。
アルマイトにおいては皮膜上に染色画像を作り、有機性染料をアルマイト層に浸漬、封孔処理して作成します。印刷法は金属でもポリエステルや塩ビなどの樹脂素材にも施せ、シルクスクリーン印刷により行ないます。印刷時のインキに厚みがあるため盛り上がりが得られ、立体感があります。銘板は近年、バーコードやQRコードも作られるようになり、容易に多くの情報を取り込むことができるようになっています。耐候性がありますから変色や退色が少なく、長年その内容が変わらない性能があります。