制御盤の製作工程において大きな比重を占めるのが盤内の配線作業になります。
制御盤の配線状態は、設計者・作業者によって大きく変わってくるものです。これが製作コストや制御盤の後々のメンテナンスに大きくかかわってくる問題になるのです。制御盤というものは、設備仕様・機械仕様・電気仕様の基本要求の定義を定めます。どのような設備でどのような装置をどのように動かすかための制御を行うのかを決めます。仕様書に基づいて制御フローや回線図などを作成します。
この回線図を作成するにあたって実作業にあたっては作業者の手腕が問われるのが配線作業です。配線を実際のレイアウトに合わせていくうえで、配線ダクトの存在が配線をすすめるにあたって重要になってくるのです。配線ダクトは、制御盤内の配線の整理や固定に適しています。実際のレイアウトに配線をあてはめていくのに配線ダクトはなくてはならないものです。制御盤内の配線は限られたスペースで電線に負荷をかけないで行う必要があります。
配線してからでは切断しにくい部分にある配線ダクトをあらかじめ組立工程で短くカットしておくなどの工夫が必要になります。実際に制御盤の設計・レイアウト図を作成するということは、いかに配線をまとめてそれを配線ダクトに埋め込んで、すっきりさせていくかという事にかかっているのです。制御フローを書いている段階であらかじめ頭の中に回線図とダクトをどのようにマッチしていくかが問われます。